Foward to 1985 energy lifeへの取組
Forward to 1985 energy life
「家庭の省エネで日本の省エネを変える!」Forward to 1985 energy lifeの活動
1985アクションって何?
東日本大震災をきっかけに、住まいの作り手と住まい手が一緒になって、家庭のエネルギー消費量を1985年レベル(今の半分)にしようとするアクションです。日本に暮らす全ての人が直接関わることができる取り組みとして、家庭での省エネを進めていきたいと考え、この活動が始まりました。目指すのは我慢の省エネではなく、賢く楽しく進めていく省エネです。
詳しくはこちら→※外部サイト
住まいの楽しく「賢く・楽しい」省エネは1985地域アドバイザー拠点にお任せ下さい!
1985地域アドバイザー拠点とは?
1985地域アドバイザー拠点とは、各地域の気候・風土・ライフスタイルに合わせた無理のない省エネルギーのアドバイスが行える法人・団体を、Forward to 1985 energy lifeが認定するものです。各拠点には、検定に合格した「暮らし省エネマイスター」が必ず在籍している上、登録と同時に必ずスキルアップセミナーという研修を受けているので、安心して住まい・省エネについて相談することができます。
例えば…
・1985アクションナビに入力してみたら、エネルギー消費量がとても多かった。
・光熱費が高くて困っている。
・快適で心地いいのに省エネな家で暮らしたい。
こんな方は是非お近くの「1985地域アドバイザー拠点」に相談してみて下さい。
passive design house MiRaie (パッシブデザインハウスミライエ)は1985地域アドバイザー拠点です!
パッシブデザインハウスミライエと省エネな暮らし
パッシブデザインハウスミライエは、「家庭の省エネから日本の省エネを変える」というForward to 1985 energy lifeの活動に賛同し、高松で初めての1985地域アドバイザー拠点となりました。
パッシブデザインハウスミライエは、日本の抱えるエネルギー問題に対して何ができるかを考え、今まで培ってきた設計の知識と技術(パッシブデザイン)を最大限に活用し、建築に関する事だけではなく、住まい方にまでもアドバイスを行い、家づくりを通して快適で健康的なのに省エネな暮らしができる住まいづくりを目指しています。大切なのは、そこで暮らす家族が、快適に暮らして、健康的に暮らせているのに省エネであるということ。
大前提は「快適で健康的である」ということです。そこに、省エネがついてくるからこそ、「我慢の省エネライフ」ではなく、「賢く・楽しく暮らせる省エネライフ」になるのです。1985地域アドバイザー拠点だからこそできる、省エネに暮らせる住まいづくりで、「賢く・楽しく暮らせる省エネライフ」を楽しめるご家族が、1家族でも多くなることを心から願っています。
あなたのおうちはどのくらい省エネ?環境家計簿をつけて”1985家族”かどうか判定してみましょう!
1985アクションナビとはご自宅や、日本中の家庭が、どれぐらい省エネを達成しているかが見られるポータルサイトです。以下のような使い方が可能です。
同じ家族人数・同じ地域のおうちとエネルギー消費量を比べられます
同じ4人家族でも、北海道と沖縄では気候が違うので使うエネルギー量は変わります。また同じ東京でも、2人家族と5人家族では5人家族の方が多くなります。できるだけ同じ条件の家族と比べることで、本当の自分の家の省エネ度が分かります。
ご自宅の環境家計簿がつけられます
3年分の電気・ガス・灯油の消費量と発電量を保存できます。過去の同月と見比べられるので、消費量が多くなったか少なくなったかが簡単に分かります。
1985家族判定ができます
1985家族とは同じ地域・同じ家族人数の平均に比べて合計エネルギー消費量と電力消費量が共に半分になっている家族の事。日本の全ての家族が1985家族になれば、家庭部門で使用しているエネルギーはいまの半分(1985年レベル)になったということになります。これを目指すのが1985アクションです。
1985アクションHEMSと連動させることでリアルタイムに電力消費量や快適性(温度+湿度)も見られます
Forward to 1985 energy lifeで販売している1985アクションHEMSを自宅に取り付ければ、計測している電力消費量・温湿度・太陽光発電量(発電設備設置住宅のみ)のデータを保存・閲覧できます。快適性を損なわない省エネのためのお役立ちツールです。
寄稿:正しいパッシブデザインを普及させたい
一般社団法人Forward to 1985 energy life
代表理事 住まいと環境社 野池政宏
私がやっている仕事を簡単にご紹介すればこんな感じです。
■他の人があまり取り組んでいないことで「これはきっと世の中の役に立ちそうだなあ」と思うものを探す
■それをかなり徹底的に調べ、理解し、整理する
■そこで得られたことを他の人にわかりやすく伝える準備をする
■準備ができたら伝え始める
■伝えながら、さらに理解、整理、伝え方を進化させていく
■伝えたことに賛同、共感してくれる人たちとの仲間づくりをする
私が「住宅」という分野に首を突っ込み始めたのは1990年くらいですが、そこからずっとこうした仕事を続けてきました。もう30年近くになることに自分でも驚きます。その間に取り組んだテーマ(世の中の役に立ちそうなこと)は様々です。ラッキーなことに、そうして取り組んだほとんどのテーマで、社会的に一定の評価を得ることができました。本を出版させてもらい、講演に呼ばれ、会社や商品を向上させるお手伝いのオファーがくる、という状況がずっと続いています。
そういう私が2008年頃から取り組んできた大きなテーマが「パッシブデザイン」です。パッシブデザインは「そこに暮らす人の幸せ」と「社会的な意義」が両立するものです。そもそも私が「世の中の役に立ちそう」と感じるのは「個人と社会」の両方にメリットがあるものに限られます。とても便利で個人には大きなメリットがあるものでも、それが社会的なデメリットにつながるものは「世の中の役に立ちそう」とは感じないのです。
実際のパッシブデザインがどんなものかということについては、MiRaieのホームページを見ていただければわかると思いますが、私なりにパッシブデザインをわかりやすく表現すれば「最小限のエネルギー(ランニングコスト)で、最大限の心地よさ(冬暖かい、夏涼しい、風が通る、明るい)」が実現する住まいを目指す設計手法、となります。
こうした住まいを実現するためには(つまり、パッシブデザインを成功させるためには)、幅の広い正確な知識・理解をベースに、綿密で繊細な設計を進めていく必要があります。なぜなら、住まい手が心地よいと感じる室内環境は全国的にほぼ同じでも、その住まいの気象条件や立地条件(日当たりや風の状況)が違うからです。つまり、日本全国で同じ家を建てたとしても、同じ心地よさは得られないということです。
適切なパッシブデザインができる設計者は、そうしたことを十分に理解して、「この地域のこうした立地条件で、こんな住まい手からの希望を実現しつつ、最小限のエネルギーで住まい手が心地よいと感じる住まいのあり方(設計内容)はこれだ!」というのを見つけ出す作業を行います。
ちなみに、最近は住宅の断熱性能も向上してきていて、よほど意識の低い住宅会社を選ばない限りそれぞれの地域に合った断熱性能は確保できるようになっています。でも、断熱性能だけでは最大限の心地よさ(冬暖かい、夏涼しい、風が通る、明るい)は得られません。冬は断熱性能に加えて「日射取得性能」を向上させることで、さらにレベルの高い心地よさと省エネルギーが実現します。夏はしっかり日射遮蔽(しゃへい)をして、風通しがよくなる工夫を組み込むことが必要です(断熱性能を高めるだけでは夏の心地よさは実現しません)。さらに「自然の光をうまく採り入れ、それを家の奥まで導くような工夫をすることで、心地よい明るさが得られます。
ここ最近になって、「こうしたパッシブデザインをしっかり勉強して、理想的なパッシブデザインを実現させる住まいを提供することがプロとしての責任だ」と思う人が増えてきました。とても素晴らしい傾向だと思います。そしてこのMiRaieの塩田さんもそれを代表する人のひとりです。熱心に、継続的に勉強会に参加され、実績を重ね、着々とパッシブデザインの技術を向上させてこられました。そして私が塩田さんを見ていて感じるのは、「すごく楽しそうにパッシブデザインの話をする」というところです。そんな姿は本当に素敵だし、そうしたところがお客さんにも伝わるんだろうなと思います。
「自分たちがほしい家はどういうものだろう?」ということをしっかり考え、いろんな情報を得るほどに、塩田さんがしゃべることの意味や重要性がわかると思います。そうやって家づくりを進めることは本当に楽しい作業になるはずです。そんな作業を重ねて、「最小限のエネルギー(ランニングコスト)で、最大限の心地よさ(冬暖かい、夏涼しい、風が通る、明るい)」が実現する住まいを建ててください。